思いを放て!

皆さんは誰かにプレゼントしたことはあるだろうか。

 

私は以前、一度したことがある。

父の還暦祝いだ。

その時はなんでそれをしようとしたかはあまり思い出せない。

ただ、怖かったのは覚えている。

「喜んでくれるだろうか」

プレゼントを渡すまで胸がそわそわし、

じっとしていられなくて、苦しい。

「これなら、渡さないことにすればよかった」

と何度も思うほどに。

私の父は、思ったことをそのまま話すタイプなので、

「なんで、これなの?いらないよ」とか言いかねないから、なおさら。

 

「ありがとう」と喜んでもらえる保証などないのだ。

自分とは違う一個人であるのだから、当たり前だ。

自分の思い描く結末を強要することなんて、

身勝手以外のなにものでもない。

あくまで一方的なものなのだ。

 

ならば、そこまでして渡すプレゼントの意味って何だろう。

それは、「自分の気持ちを伝える」ツールなのだと思う。

感謝であったり、祝いであったり.....

自分の中から出たがっているそんな気持ちを放つためにやるのだ。

これって、実は自己中なんじゃないかって思う。

プレゼントをもらう人じゃない人が、

この人はこれが欲しい...

この人はこれがあると便利になる....

正直勝手な妄想である。

でも、それでいいんじゃないかって思う。

気持ちって伝えないより、伝える方が絶対いいから。

 

だからまた、僕は身勝手に渡そうと思う。

今度は、父の退職祝いだ。

前述のとおり、父は正直ものだ。

ある意味人の気持ちを考えず話す。

「なんだこれは。いらん」言われるかもしれない。

その時は少年漫画のバトルシーンみたいに、迎え撃とうと思う。

上等だ、かかってこい!

俺の気持ちはこれだーーー!!

波ーーーーーーっ!!!!