探す日々を始める

「自分のキャリアデザインって、考えてる?」

 

上司との面談の時に、私が聞かれた言葉だ。

「これがやりたいとかないの?

 そろそろ考えていかなくちゃダメだよ。

 自分は何歳でどういった仕事のポジションにいるとか、あと...」

 

私の頭は真っ白だった。

上司のそのあと続いた言葉も、ガラス越しに聞いているような

誰もいない部屋の真ん中で一人いるように、まったく耳に入ってこなかった。

 

やりたいこと...

 

思えば私はそれを避けてきたように思う。

大学になんとなく入って、なんとなく就活して、今の会社に入って....

 

「やりたいことを仕事にしている人なんて、ほとんどいないよ。

 やりたいことをやろうとして、会社を探すのは甘えだよ。」

 

友達、両親、先輩....様々な人にそう説かれてきたし、

自分もそれこそが社会人だと信じてやまなかった。

今更その答えが間違っていたというのだろうか。

 

いや、それが正解であることだってある。

実際にそう説いてくれた人たちは

そうやって、幸せを得てきたのだから、

私に教えてくれたのだろう。

 

では、なぜ私はこの問題に今更ぶち当たっているのだろうか。

わたしは見つけることができなかったのだ。

たどり着いた場所で、ただもがきあがいていたが、

見つかったのは、空洞の私であった。

 

冷たい風が体を通り抜け、寒さを感じる。

 

ゴールの見えないマラソンを走ってる自分に今更気づく。

途端に毎日が苦しくなる。

探さないと一生抜け出せない気がする。

これは、ないものねだりなのだろうか。

 

答えは持ち合わせていない。

だから、まず自分を知りたいと思って、

このブログをはじめたいと思う。

誰のためでもなく。

こんな堅苦しい文を書いている自分を

笑える日が来ることを願って。